たいていの病気は活性酸素が原因

通常、体内酸素の2~3%を占め、体内に侵入した細菌を殺したり消毒作用を行う物質です。しかし、非常に不安定なため、そばにある物質を片っ端から酸化させてしまい、ガンをはじめとする生活習慣病の原因ともいわれています。喫煙をはじめとする汚染物質を体内に取り込んだり、ストレスなどによって増加します。この活性酸素を抑制するのが抗酸化物質です。

活性酸素の発生要因

人間を含めた生物が呼吸し、新陳代謝をしているときには、酸素の約2%が”酸素毒”といわれる「活性酸素=フリーラジカル」になります。
「活性酸素」は毒性が強く、細胞、血管、組織の至る所に毒を撒き散らし、まるで鉄が錆びるように私たちの体をむしばんでいきます。成人病、ポリープ、老化、アレルギー、痴呆、等はこの活性酸素が原因で引き起こされます。
「活性酸素」は、私たちの体の中に侵入してくるバイ菌や、有毒物質を貧食する殺菌の役目をしてくれる大事な物質ですが、地球環境の急速な汚染、ストレス、ウィルス、細菌、食品添加物、農薬に汚染された食物、薬などの化学物質、車の排気ガス、紫外線、ストレス、タバコ、その他たくさんの原因で大量の活性酸素が体内で必要以上に発生しています。
この活性酸素は非常に酸化力が強く、異物を溶かす作用が過剰になって正常な細胞まで貧食し、脂質と結合して、「過酸化脂質(細胞を傷つけ破壊し、人体に害を及ぼす厄者)」となり、さまざまな障害を与えるようになります。
私達にとって必要不可欠な酸素、この酸素が逆に私達の身体を蝕んで老化を促進し、ガン、脳卒中、心筋梗塞、糖尿病など様々な病気の原因となっています。
活性酸素はこのように根が深く私たちを悩ます病気のおよそ9割もの原因となっています。
・組織細胞が攻撃を受けて弱る・・・・・老化
・遺伝子に傷が付く・・・・・・・・・・・・・・・難病・ガン 等
・アレルギー反応を起こす・・・・・・・・・花粉症、アトピー、喘息 等
・炎症を起こす・・・・・・・・・・・・・・・・・・リュウマチ・関節炎 等
・過酸化脂質を作る・・・・・・・・・・・・・・成人病(動脈硬化 等)
・潰瘍、ポリープなどを作る・・・・・・・・ガン 等
・ホルモンのバランスを崩す・・・・・・・生理不順・不眠・更年期障害 等

活性酸素の働き

酸素が人間にとって必要不可欠であることは、子供でも知っています。
でも、活性という言葉のイメージと裏腹に、活性酸素は成人病の85%を引き起こす元凶であることが分かっています。
私たちは常時呼吸をして、体に酸素を取り入れています。そのほとんどは、水素と結合して水になるのですが、中には分子構造にゆがみを生じた安定しない酸素も出現します。これを活性酸素と呼びます。呼吸によって摂取した酸素のうち約2%がこうした不安定な状態にあるといわれています。
これらの酸素は早く安定しようと、結合できる相手を探して、がむしゃらに暴れまくります。活性とは、その性質を表した物です。
体内での活性酸素の働きは、悪者としてばかりではなく、侵入してきた細菌などの病原体を排除する作用も持っています。ですから、問題なのは、過剰に活性酸素が発生した場合です。脂質と反応して、細胞を傷つけ破壊する、過酸化脂質という物質に変質してしまうのです。その結果、老化を促進し、成人病を誘発するのです。

活性酸素が引き起こす可能性のある症状

現代社会では、活性酸素の過剰発生をもたらす原因が蔓延しています。ストレス・タバコ・アルコール・大気汚染・放射線・紫外線・農薬・食品添加物など、身近な様々な要素が活性酸素を生み出すことが分かっています。スポーツなどで大量の酸素を消費したときも、過剰な活性酸素が発生します。
また、アルツハイマー型痴呆症の研究でも、この病気に冒されている人の脳を調べると、過酸化脂質が多いことがわかっています。過酸化脂質は脂質に活性酸素が結合して生じる物質です。そのことから、活性酸素との関わりが疑われています。アルツハイマーに対してはまだ特効薬が開発されていないので、予防の意味で脂肪を摂りすぎない、また、フリーラジカル(活性酸素)と戦う抗酸化物質を摂取するなど食生活での対策が重要です。
この他、糖尿病・パーキンソン病・アトピー性皮膚炎・胃、十二指腸潰瘍・やけど・てんかん・白内障など、ありとあらゆる病気に活性酸素が関与していることが最近になってわかってきました。

活性酸素対策

人間の体には、活性酸素を消去する力が備わっています。SODなどの酵素と、ビタミンC、E、カロチン、尿酸やグルタチオンなどの抗酸化物質が協力して、活性酸素を撃退しているのです。
しかし20才の抗酸化力を100%とすると、20~30代でダラダラと下がり、40才くらいには80%になってしまいます。そして40才からは10才ごとに、20%ぐらいずつどんどん落ちていきます。50代で60%、やがて80代で0です。平均寿命ともピッタリ一致します。
抗酸化能力が旺盛な20才ぐらいまでは、ファーストフードばかり食べていても、元気でいられるでしょう。でもそれを過ぎると、過剰な活性酸素が発生するのに、抗酸化能力が衰えていく一方なのです。抗酸化酵素を作る力が衰えていくなら、外から抗酸化物質を補給しなければなりません。
元気で長生きしたい、いつまでも美しくいたいと思うのなら、今から抗酸化物質の摂取を考えるべきでしょう。
もちろん、基本である毎日の食生活も注意し徐々にでも改善したいものです。

活性酸素(フリ-ラジカル)のマメ知識

日本における死亡原因の60%をしめる成人病(生活習慣病)は、
   ガン
心臓病(狭心症・心筋梗塞等)
脳卒中(脳溢血・脳梗塞等)

なぜ、多くの人が生活習慣病になるのでしょうか。昔からこんなに多かったのでしょうか。そのキーワードになるのが、活性酸素です。人は酸素で生き、酸素で死ぬ私たちは常時呼吸をして、体に酸素を取り入れています。そのほとんどは、水素と結合して水になるのですが、中には分子構造にゆがみを生じた安定しない酸素も出現し、これを活性酸素と呼びます。呼吸によって摂取した酸素のうち約2%~4%がこうした不安定な状態にあるといわれており、これらの酸素は早く安定しようと、結合できる相手を探して、がむしゃらに暴れまくります。
活性とは、その性質を表したものです。「活性酸素」は、私たちの体内に侵入してきた細菌などの病原体を排除する作用も持っていますので、問題なのは過剰に活性酸素が発生した場合です。現在の生活環境では、活性酸素の過剰発生をもたらす原因が蔓延しており、都会で生活をしている人は30年前の1000倍の活性酸素が発生していると言われています。
ストレス・タバコ・アルコール・大気汚染・放射線・紫外線・農薬・食品添加物・薬などの化学物質・車の排気ガス・電磁波など、身近な様々な要素が活性酸素を生み出すことが分かっており、スポーツなどで大量の酸素を消費したときも、過剰な活性酸素が発生します。過剰に発生した活性酸素は、脂質と結合して「過酸化脂質」となり、異物を溶かす作用が過剰になって正常な細胞まで貧食し、私たちの体をむしばんでいくのです。ありとあらゆる病気に活性酸素が関与していることが最近になってわかってきています。老化及び病気の90%以上は、活性酸素が原因とも考えられています。
下表は、活性酸素が引き起こす病気の代表例です。

 アトピー性皮膚炎  脳血栓 十二指腸潰瘍  パーキンソン病  ベ-チェット病
 肝硬変  肝炎 薬物性肝障害  腎炎  紫外線障害
 放射線障害  膠原病  川崎病  凍傷  クロ-ン病
 胃潰瘍  慢性胃炎  糖尿病  多臓器不全  高脂血症
 高血圧症  動脈硬化  白血病  花粉症  喘息
 貧血  感染症  歯周病  てんかん  白内障
 ガン  狭心症  心筋梗塞  脳卒中  脳梗塞
アルツハイマー型痴呆症  肺気腫  痛風  便秘  未熟児網膜症
 慢性関節リューマチ  シミ  ソバカス  熱傷  浮腫

活性酸素を無毒化する作用を持つのは、SOD(スーパー・オキサイド・ディスムターゼ)を
代表とする『抗酸化酵素』や、ビタミン・ミネラル等の『抗酸化剤』です。「活性酸素」と[SOD」等のバランスによって、私たちの健康が保たれているわけですが、20歳の抗酸化力を100%とすると、40歳位には80%になってしまいます。そして40才からは10歳ごとに、20%位づつどんどん落ちていきます。50代で60%、やがて80代で0%です。平均寿命ともピッタリ一致します。抗酸化能力が旺盛な20歳位までは、ファーストフードばかり食べていても元気でいられるでしょう。でもそれを過ぎると、過剰な活性酸素が発生するのに、抗酸化能力が衰えていく一方なのです。
抗酸化酵素を作る力が衰えていくなら、外から抗酸化物質を補給しなければなりません。
元気で長生きしたい、いつまでも美しくいたいと思うのなら、 今すぐ抗酸化物質の摂取を考えるべきでしょう。 もちろん、食生活も注意したいものです。

日向当帰の生産地 – 高千穂郷日向当帰研究会公式サイト

 

日向当帰とは

日向当帰はセリ科の植物で学名は“Angelica Furcijuga Kitagawa”。Angelicは天使のAngelsに由来し、かつて日向当帰は強心剤として用いられたこともあり、死者をも蘇らせると言われていました。
日本では、日向当帰は「神の草」と呼ばれ、旧薩摩藩の住民が無病息災の民間薬として愛用していたことが分かっています。
現在、日向当帰の根は医薬品に認定されていますが、日向当帰の葉にも素晴らしい成分が含まれていることが判り、健康食品やサプリメントとして注目され、いくつかの大学や研究グループでたくさんの研究成果が発表されています。
日向当帰の葉
 

日向当帰の生産地

日向当帰の自生地は高千穂を中心とする宮崎県北部と大分県南部のエリアに限られています。
当研究会の会員生産者は、日向当帰の自生地である高千穂町で畑を耕し、天然の日向当帰と同じ自然環境で日向当帰を育てています。
収穫
 

日向当帰の歴史

1845年(弘化2年) 医師・本草学者である賀来飛霞(かくひか)によって発見され、高千穂地方の方言で”ウヅ”と呼ばれていた。(「高千穂採薬記」)
1950年(昭和25年) 林吉活により山人参の栽培が始まる。
1964年(昭和39年) 尾鈴山で山人参が採集される(長沢光男の原標本が残されている)。
1971年(昭和46年) 植物学者の北川政夫により”ウズ”が新種として発表され、学名を”Angelica Furcijuga Kitagawa(アンゲリカ・フルキジュガ・キタガワ)”、和名を”ヒュウガトウキ”と命名される。
1983年(昭和58年) 宮崎女子短期大学学長の小島正秋農学博士らグループにより”日本山人参”と名付けられ、同年、日本で最初の日本山人参の法人”農事組合法人・宮崎県日本山人参生産本部”が設立され、本格的な栽培普及活動が始まる。
志田庄二郎教授(宮崎農業大学農学部)が組合の依頼を受けて、ヒュウガトウキの人工栽培の基礎研究を始める。
大久保克己・高崎久男らが宮崎大学の実験農園で試験的に栽培を開始する。
1985年(昭和60年) 廣江美之助理学博士の協力の元で行われた調査で、日本山人参の原植物をイヌトウキと報告される。
奥田拓道医学博士(愛媛大学医学部)による成分効能に関する研究が発表され、日本山人参は天然医薬資源として注目される。
1993年(平成5年) 志田庄二郎教授らの調査研究により、日本山人参の原植物はヒュウガトウキであると訂正発表される。
1995年(平成7年) 馬場きみ江助教授(大阪医薬大学)、高崎久男らにより、日本山人参はヒュウガトウキであると解明される。(「日本薬学会第115年会仙台」)
九州大学医学部で糖尿病のラットによる研究がなされる。
日本薬学会近畿大会で大阪薬科大学医学部の馬場きみ江助教授により、ヒュウガトウキ主成分YN-1の抗炎症、抗潰瘍作用などの研究結果が発表される。
2002年(平成11年) 厚生労働省「医薬発第1115003号」医薬品の範囲に関する基準の一部改正の中で、「ヒュウガトウキ(根)」日本山人参が”専ら医薬品として使用される成分本質(原材料)”リストに追加される。
※これにより、日本山人参「ヒュウガトウキ」の根っこは健康食品として使用できなくなる。
2004年(平成16年) 厚生労働省「薬食発第0331009号」医薬品の範囲に関する基準の一部改正の中で、「ヒュウガトウキ」日本山人参の学名を明らかにし、種を特定した。
※これにより「イヌトウキ」との学名論争に終止符が打たれる。

 
本
 

自律神経と自己治癒力の関係

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自律神経と自己治癒力の関係

 人生では、誰もが体調不良やつらい病気を経験します。しかし、そこから上手に回復する人もいれば、そのまま慢性症状になる人や、さらに別の病気を発症する人もいます。
この違いはいったい何なのでしょうか?
それは、その人の治ろうとする力、すなわち自己治癒力の強さによるのです。
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自己治癒力とは、病気から身体を守る免疫力や回復力、傷や骨折の修復能力、細胞の再生能力や新しい命を授かる妊娠力、そして、憂鬱や落ち込んだ気持ちから立ち直る復活力などをいいます。
生命を維持して健康に生きていくために必要な力を総称して、自己治癒力といいます。
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すべての人の身体に備わっているこの治癒力はとてもすばらしいものです。
病院も薬も無い時代から人々が生き延びてこられたのは、ひとえにこの自己治癒力があったからです。この治癒力は昔も今も変わらず、皆さんの体に備わっています。
そして、最新の研究で免疫力(自己治癒力)自律神経が関係していることが解かったのです。
 ここでは、東洋医学と西洋医学の話を交えながら、免疫力と自律神経の関連性についてわかり易く解説します。
下線部分をクリックすると、ご覧になりたい章に移動します。
第1章 東洋医学で観る病気の成り立ち
第2章 バランスをとり合う2つの自律神経
第3章 免疫力の主役「白血球」
第4章 自律神経と白血球の連動
第5章 自己治癒力の働きを高める鍼灸治療

第1章 東洋医学で観る病気の成り立ち

 東洋医学では、昔から人の身体には陰と陽の働きがあり、この2つのバランスがとれている状態が良いと言われてきました。
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東洋医学の基本概念に陰陽論という考え方があります。
すべてのものには二面性、陰と陽があり、そして陰陽は相対的なものと考えます。一方が陰なら一方は陽です。
反対の物でありながら、調和する、それが陰と陽です。
たとえば、女性(陰)と男性(陽)、1人の人を見た場合は、下半身(陰)と上半身(陽)などです。
人の身体の働きでは、自律神経副交感神経交感神経、神経伝達物質のセロトニンとノルアドレナリン・・・などが陰陽の働きです。
陰があるから陽があり、陰だけ、あるいは陽だけが単独であるのではないのです。
そして、人は陰陽のバランスがとれ、自己治癒力がきちんと働いている状態が健康とされてきました。
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気血の流れが乱れ、体が冷え、陰陽のバランスが崩れ、自己治癒力が低下することで病になると考えられてきました。
みなさんの体には、生まれてから今までの疲れが必ずたまっているものです。それが体に微妙なひずみを起こし、今日の身体の悩みが生じたのです。
今までの疲れとは、出生の状況、食生活、人間関係、仕事の内容、生活環境、妊娠・出産、今までにかかった病気やけが、交通事故などが元になるものです。
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これらの要因が重なり合いながら、気血の流れにかたよりやとどこおりが起こってきます。そしてだんだんと身体が冷え陰陽のバランスが崩れ自己治癒力が低下していきます。
そして、慢性的な肩こり、腰や膝の痛み、手足の冷え、倦怠感やイライラ、頭痛などの不定愁訴や自律神経失調症状、また、更年期障害、月経痛・月経不順、子宮筋腫、不妊などの婦人科系の症状があらわれます。
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妊婦さんの場合は、つわりが重くなったり、腰や股関節などの痛みがいつまでも続いたり、逆子がなかなか直らなかったりします。
さらに陰陽のバランスが崩れ、「冷え」が強くなると膠原病、がん、うつ病、慢性疾患など、現代医学でも治療が難しい病気を招くことになります。
このように、東洋医学では数千年にもおよぶ治療の積み重ねの中で、陰陽のバランス自己治癒力の関係、そして、病気の成り立ちを明らかにしてきました。
そして、現代西洋医学においても、最新の研究で「自律神経免疫力の関係」(つまり、「陰陽のバランスと自己治癒力の関係」)が分かったのです。

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第2章 バランスをとり合う2つの自律神経

 自律神経は、自分の意思に関係なく体の働きを調整する神経で、無意識にしている呼吸、発汗、体温調整、消化、排泄、睡眠などを司っています。
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自律神経は副交感神経交感神経があり、お互いが24時間、365日休まずバランスをとりあって、体の働きを安定的に調整しています。
2つの自律神経は副交感神経が血管を拡張して血行をよくし、交感神経は血管を収縮して血行を緩やかにするなど、正反対の働きをしています。
また、昼に交感神経が優位になり活発に活動して、夜は副交感神経が優位になり休息モードになります(副交感神経と交感神経は、まさに陰陽のバランスの1つです。)
そして、この自律神経のバランスを崩すのが、体に無理を強いる肉体的なストレスや、悩み心配事などの精神的なストレスです。
身体の無理や、悩みを抱え続けると交感神経過緊張に陥り、副交感神経の働きが抑制されて体温が低下、血流が悪化して日常的にみられるさまざまな体調不良や病気が起こるのです。
そしてもう1つ重要なことは、自律神経が身体の免疫系を担当する白血球の働きにも深く関与している、ということです。

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第3章 免疫力の主役「白血球」

 白血球は全身の血液をめぐって体を異物から守るのが役目です。
白血球はリンパ球、顆粒球、マクロファージという免疫細胞を持ち、絶妙な役割分担を行っています。
白血球の約60%を占める顆粒球は細菌など大きい異物を食べて処理し、約35%を占めるリンパ球は体に侵入したウイルスなどの異物やがん細胞などを処理します。
残りの5%を占めるマクロファージは、顆粒球やリンパ球を誘導する司令塔の役目を持ちます。
免疫力
顆粒球は、細菌などを食べると、化膿性の炎症を起こします。また異物を食べたあとの顆粒球の残骸は、臓器や血管の粘膜上で活性酸素をまき散らし、組織や細胞を破壊します。
活性酸素が増えると、炎症疾患をはじめ、がん、胃潰瘍、潰瘍性大腸炎、白内障などの病気を引き起こします。
このように、顆粒球は異物の侵入を防ぐ大切な防御細胞ですが、これが増加しすぎるとかえって病気を引き起こすのです。
一方、リンパ球は「抗原抗体反応」という免疫力を発揮します。
抗原抗体反応とは、ウイルスなどが体内に入ると、リンパ球がこれに対抗できる抗体を作ることです。この抗体によって病気から体を守っているのです。

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第4章 自律神経と白血球の連動

 体の中では顆粒球が増えるとリンパ球が減り、逆に顆粒球が減るとリンパ球が増えるようにバランスがとられています。
そして、顆粒球、リンパ球の増減には、自律神経の交感神経と副交感神経の働きが連動していることが解明されました。
交感神経が優位だと顆粒球が増え、副交感神経が優位だとリンパ球が増えるのです。
この連動により、無理やストレスによって交感神経が緊張すると、低体温や血流障害が起き、白血球の免疫細胞の顆粒が過剰になり、免疫力が下がってさまざまな病気が起こるのです。
また、活性酸素による組織破壊が、高血圧、糖尿病などの生活習慣病、狭心症や心筋梗塞などの心疾患、脳卒中などの脳疾患、腎不全、胃潰瘍、潰瘍性大腸炎、甲状腺機能亢進症、子宮内膜症、がんなどを引き起こすことになります。
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つまり、身体の免疫システムが正しく働くか働かないかは、自律神経の働きにかかっている、ということなのです。
このように、東洋医学で言われてきた陰陽のバランスと自己治癒力の関係が、現代医学の分野でも分かってました。
無理やストレスで交感神経が緊張し顆粒球が増えた人は、頑張りすぎや悩み過ぎの生き方や考え方から逃れ、休養や身体を温めることに徹すると、免疫力が正しく働き病気が治癒に向かうのです。
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引用文献 安保 徹:「やめてみる」病気は自分で治せる 永岡書店
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第5章 自己治癒力の働きを高める鍼灸治療

 このように、長年、東洋医学で伝えられてきた病気の成り立ち、そして、陰陽のバランスを整えることや気血のめぐりを良くすること、冷えを解消すること、自己治癒力を働かせることが、現代医学でも説明されるようになってきました。
なぜ鍼灸は効くのか?ということが科学的に分かってきたのです。
鍼灸治療は長い歴史の中で、病気の成り立ちを東洋医学的に解明し、自己治癒力によって病から回復できることを明らかにしてきました。
そして、その考え方と治療法は、脈々と現代にまで受け継がれてきています。
鍼灸治療とは、「人が本来持っている自己治癒力がきちんと働くように導くこと」なのです。
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病を発症するほど低下してしまった自己治癒力は、自分の力だけでは回復が難しい場合があります。
そんな時、鍼灸は治癒力がきちんと働くように手助けをします。
 気血のめぐりを良くして冷えをとり、陰陽のバランスを整え、自己治癒力が最大限に働くように促すこと、これこそが鍼灸治療の真髄なのです。
(現代医学的にいえば、血流を良くして、体を温め、副交感神経と交感神経のバランスを整え、免疫力を正しく働かせることで病気は治癒に向かうのです。)
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はり灸はこのように自己治癒力に着目した治療法で、どの病気が鍼灸治療に適しているのか、どんな身体が鍼灸治療に合うのか、という区別はなく、すべての症状にあてはまります。
 どんな病でも自己治癒力によって自然治癒する人は必ずいらっしゃいます。
人の治癒力は昔も今も変わらないのです。
自分の症状はなかなか改善しないとお悩みの方、あきらめずにぜひ一度はなもも鍼灸治療院へご相談ください。
nurse_nocap
 

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