知っておきたい糖尿病の原因

そもそも、糖尿病はどのような病気でしょうか?尿に糖が出てくる、血糖値が高い…というイメージが浮かびそうですね。では、なぜ血糖値は高くなるのでしょうか?
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女性
 
あなたの体内では、細胞が働くために、食事から得られた糖やたんぱく質、さらに脂肪などを利用します。この時、糖は最も効率よくエネルギーを産生してくれる貴重な栄養源です。食事をとって血糖値があがると、通常は速やかに膵臓からインスリンというホルモンが出て、糖を全身の細胞に送り届け、糖を利用できるように働きます。血中の糖は、インスリンの分泌によって、一定の値に保たれているんですね。ところが、このインスリンの作用が上手く働かなくなったり、分泌量が減ったりすると血糖値の高い状態が続き、やがて糖尿病となります。そして、インスリンの働きに腸内細菌が影響を与えているという驚きの研究成果が近年明らかとなってきています。
 

腸内細菌と血糖値の意外な関係

腸内細菌とは文字通り、あなたの腸の中に宿っている細菌のことです。あなたの腸内に宿る細菌は、食習慣や精神状態などと密接な関係をもっていることがわかってきています。そして、腸内細菌はただそこにいるだけではなく、私たちの細胞と情報のやりとりをしたり、栄養分を作って渡したり、ときには有害なものを作って渡したりもしています。
 
血糖についても、直接または間接的に糖の代謝を改善させたり、あるいは悪化させたりする働きがあります。つまり、腸内細菌があなたの血糖値の上昇にも関係しているのです。一般に、腸内細菌は善玉菌・悪玉菌と言われることが多いですが、大事なことはそのバランスです。また、もっとも多いのはどちらにも属さないと言われる日和見菌で、善玉菌と悪玉菌のバランスによって、その働きも変わっていきます。
 
糖の代謝にはミネラルやビタミンも必要となりますが、善玉菌が優勢な腸内環境であれば必要な栄養分も効率よく吸収されます。一方、悪玉菌が優勢な環境となると、糖の代謝を悪化させる物質を作り出したり、必要な栄養分がスムーズに吸収されなくなったりします。糖尿病を遠ざけるためには、糖の代謝をよくする腸内細菌を増やすことが大切です
 

血糖値を上げない新たな対策3つ

 
いよいよ具体的にどうすればあなたの味方となる腸内細菌を増やせるか、その方法を3つご説明します。

<ストレス解消>

1つ目はストレス解消です。ストレスは腸内環境を悪化させます。1日に1回瞑想をしたり、気持ちをリフレッシュしたりする機会を設けましょう。
 

<食べ方改善>

2つ目は、食べ方です。しっかりと噛むことで唾液が食材にからむことが非常に有用です。例えば、唾液に含まれるラクトフェリンは消化を助けるだけでなく、腸内の悪玉菌を減らし善玉菌を増やす効果もあります。母乳に多く含まれている成分で、だから赤ちゃんの腸には善玉菌も多くて便も匂いませんね。唾液を出すには噛める歯をしっかり保つこと、噛むための食材選びをすることです。柔らかいものは噛みたくても噛めません。とくに野菜は食物繊維が豊富で自然と噛む回数も増えます。また、鼻呼吸する習慣をつけることも口の中を渇かさずに唾液を出すために重要です
 

<腸に良い食べ物>

食事
3つ目は、腸によい食べ物選びです。腸にとくによい食べ物は、善玉菌の餌となる食物繊維や、代謝に必要なビタミンとミネラルが豊富に含む物です。善玉菌は腸の中で『発酵』を行って、『有機酸』を作ることで腸内環境をよくしています。日本の伝統的な食材である味噌・しょうゆ・みりんは、発酵食品です。伝統的な調味料を使うことで、善玉菌そのものを摂取できる上、和食は食物繊維やビタミン・ミネラルが豊富なため、腸内環境を整えるのに抜群の効果を発揮します。調味料は少量ずつでも毎日使うものですから、添加物などによって風味だけ真似てあるものではなく、丁寧に発酵させて作られた本物の素材にこだわると効果もさらに期待できるでしょう。
 

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