食べ物から摂れるビタミンは大幅に減少している?レモンのビタミンCは1/5にまで減っていると言う事実

 
http://msnki.hatenablog.com/entry/vitamin-c-food-considerable-reduction (引用)
昔よりビタミンが減少しているレモン
ビタミンCには強い抗ストレス作用があるので、ストレス社会で頑張っている人程、ビタミンCという成分は大切な成分となってきます。
飽食のこの時代、カロリーは摂ろうと思えばいくらでも簡単に摂ることが出来ます。コンビニ弁当や外食産業なども、カロリー摂取という点では強い味方です(頼もしすぎて、カロリー管理が必要な程です)。
しかしその一方でエネルギー源にはならないものの、体の代謝を円滑に進める上で重要な働きをしているビタミンやミネラルを十分量摂ることは意識して食事をしないと中々難しい時代に。これは外食中心の人の限らず、自炊している人にも言えることです。何故かと言いますと、野菜や果物などの食材に含まれているビタミンやミネラルの量が昔ほど多くはなくなっているからです。
 

1950年頃→2005年頃の野菜のビタミン、ミネラルの含有量

にんじんのビタミンA

2,054μg→760μg 63%減

キャベツのビタミンC

80mg→41mg 49%減

アスパラガスのビタミンB2

0.3mg→0.15mg 50%減

ホウレンソウの鉄

13mg→2mg 85%減

タマネギのカルシウム

40mg→21mg 48%減
(参考:日本食品標準成分表)
 
その原因は品種改良や化学肥料の使用、さらに倉庫での長期保存などによるものと考えられますが、とにかくその結果、現代のビジネスパーソンは多くのビタミン・ミネラルが不足しがちです。
厚生労働省の調査から、ビジネス世代ではビタミンB1、B6、C、E、カルシウム、亜鉛、銅、鉄、マグネシウムなど、複数のビタミンやミネラルが十分に摂取できていない事がわかっています。
たとえば、成人一人が一日に摂取しなければならないビタミンCの量は100mgと定められています。これは日本人がビタミンC不足にならないための最低必要量として定められている量ですが、いまではこの100mgぐらいの量でさえも意識して摂取する様に心がけていないと、クリアすることが難しくなっています。
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ビタミンCの摂取における野菜の有効性について

情報コーナー (野菜情報 2013年1月号)


ビタミンCの摂取における野菜の有効性について
東京都健康長寿医療センター研究所 分子老化制御
研究副部長 石神 昭人
https://vegetable.alic.go.jp/yasaijoho/joho/1301/joho01.html


【要 約】

 ビタミンCは小さな子供たちからお年寄りまで、その名前を誰もが知っています。しかし、ビタミンCの働きを正しく理解している人は意外と少ないのではないでしょうか。私たちはビタミンCと老化との関係を明らかにするため、ビタミンCを合成できないマウスを用いた研究からビタミンCが長期的に不足すると寿命が短くなることが分かりました。ほとんどの日本人はビタミンCを十分に摂取していると思っています。しかし、ビタミンCは水溶性であるため、尿から排泄されやすく、消失しやすいです。そのため、私たちは新鮮な野菜や果物からビタミンCを十分に摂取するよう日頃から心がける必要があります。

1.ビタミンC発見の歴史

 私たちヒトは、体内でビタミンC(L-アスコルビン酸)を作ることができません。そのため、毎日の食事からビタミンCを摂取しなければ、やがて欠乏状態に陥ります。ビタミンCが欠乏したときの症状は、初期に皮膚の乾燥、脱力感、うつ状態がみられ、やがて大腿部に大きなあざ(内出血の跡)が出てきます。欠乏症状がさらに進むと、歯茎、消化管、粘膜から出血がみられ、やがて死に至ります。ビタミンC欠乏症は「壊血病」と呼ばれます。
歴史上、壊血病の症状と思われる記載は紀元前にまでさかのぼることができます。エジプトのパピルス文書やヒポクラテス全書に壊血病と想像される記載があります。はっきりと壊血病の症状と断定できる記載があるのは15世紀以降の大航海時代に遠洋航海に旅立った船乗りたちの航海記です。1497年、ヴァスコ・ダ・ガマはポルトガル王に命じられ、約140人の乗組員と4隻の船団でリスボンを出発し、翌年にヨーロッパ人として初めてインドのカリカットに到着しました。しかし、長い航海の間、新鮮な野菜や果物をほとんど取れなかったため、体内のビタミンCが次第に減少して、壊血病を発症する乗組員が多く出てしまいました。そのためポルトガルに帰港したときには、既に半分以上の乗組員が壊血病で命を落としていたのです。
長い間、船乗りたちを苦しめてきた壊血病の原因や治療方法を探るため、18世紀の中ごろ、立ち上がったのがイギリス海軍の船医であったジェイムズ・リンドです。リンドは壊血病にかかった12名の水兵を2人ずつのグループに分け、14日間、6種類の異なる食事を与えました。すると、オレンジとレモンを与えた水兵は6日後に顕著に回復しました。リンドはこの実験から、壊血病に対する最も効果的な治療薬はオレンジとレモンであると結論したのです。
オレンジやレモンが壊血病に有効であることは分かりましたが、依然としてどのような成分が壊血病に効果があるかまでは長い間分かりませんでした。最初にビタミンCを純粋な物質として単離したのは、ハンガリー出身の科学者、アルベルト・セント=ジェルジです。セント=ジェルジは1927年にウシの副腎から強い還元力のある物質を単離し、「ヘキスロ酸」と名付けました。この時、セント=ジェルジはヘキスロ酸がビタミンCであることには気付きませんでした。その後、1932年に米国のチャールズ・キング(ピッツバーグ大)は、レモンから純粋なビタミンCの分離を目指し、成功しました。この時初めて、セント=ジェルジがウシの副腎から単離したヘキスロ酸がビタミンCそのものであることが判明したのです。セント=ジェルジは、ビタミンCを最初に単離した科学者として1937年度ノーベル生理学・医学賞を受賞しました。

2.ヒトはなぜビタミンCを合成できない

 ヒトは体内でビタミンCを合成できません。では、他の動物も体内でビタミンCを合成できないのでしょうか。いえ、それは違います。ビタミンCを体内で合成できない動物は、ヒト、サル、モルモットなど限られた動物だけです。他の動物、例えばイヌやネコ、マウスなどほとんどの動物は体内でビタミンCを合成できます。では、なぜヒトはビタミンCを合成できないのでしょうか。ビタミンCを合成できる動物は図1に示すようにグルコース(ブドウ糖)を出発材料にして最終的にビタミンCを合成します。ヒト、サル、モルモットではビタミンC合成経路の最後に位置する酵素であるL-グロノラクトン酸化酵素(GLO)の遺伝子に進化の過程で多くの突然変異が入り、そのため体内でビタミンCを合成できなくなりました。ほとんどの動物は、この酵素の遺伝子に変異がないため、体内で十分な量のビタミンCを合成できるのです。

3.ビタミンCの長期的な不足は寿命を短縮

 ビタミンCには活性酸素を消去する作用があります。それ故に抗老化作用があると考えられてきました。私たちはビタミンCに抗老化作用があるかを明らかにするため、ビタミンCを合成できないマウスを用いて次の実験を行いました。まず始めにマウスが1日に必要とするビタミンC量を実験的に求めました。検討の結果、ビタミンCを合成できないマウスに1日当たり7ミリグラムのビタミンCを与えることにより、普通のマウスの血液および臓器中のビタミンCと同じ濃度のビタミンCが維持されることが分かりました。
次に、少量のビタミンCを与えた場合、どれくらいの量であれば壊血病の症状が出ないかを確認しました。その結果、1日必要量の2.5%である0.175ミリグラムのビタミンCを与えた場合、壊血病の症状が全くみられないことが分かりました。そこで、ビタミンCを合成できないマウスを生後1ヵ月齢から1日必要量の2.5%のビタミンCを継続的に与え、普通のマウスとその寿命を比較しました。その結果、半数のマウスが死亡する50%生存率が普通のマウスでは約24ヵ月であったのに対して、ビタミンCを合成できないマウスでは、その4分の1である約6ヵ月でした(図2)。同時にビタミンCを合成できないマウスの死因を調べると、ガンや特定の臓器疾患などは一切認められず、臓器全体が委縮するヒトの老衰としかいいようのない所見でした。
これらの実験結果は、ビタミンCの不足状態が継続的に長く続くと寿命が短くなることを示しています。寿命短縮の原因はビタミンC不足による活性酸素の増加およびその蓄積によるためか、またはビタミンCの未知なる働きによるためかは明らかではありません。

4.ヒトの寿命を短くするビタミンCの摂取量

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果物は野菜の代わりにならない・・・(執筆者:管理栄養士・体育学修士 河谷彰子氏)

果物は野菜の代わりにならない・・・(執筆者:管理栄養士・体育学修士 河谷彰子氏)

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  • 10 9月, 2014
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河谷彰子タイトル31
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果物=ヘルシーというイメージを過剰に持っている方がいらっしゃるように感じます。
運動をしない大人は果物を食べなくても不足する栄養素は無いと
私は思います。果物の食べ過ぎは中性脂肪・コレステロールの増加・
脂肪肝の原因になり兼ねません。
皆さんはどの位、果物を食べていますか?
 

果物にはビタミンCは多いけれど・・・。

果物と野菜を比較すると、有機酸を除いて、野菜は果物を網羅すると考えて良いのではないでしょうか?
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(表:厚生労働省 e-ヘルスネットより)
http://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-01-003.html
 
糖質は食事の主食(炭水化物が多い、ご飯・パン・麺類・芋やカボチャ等)からとれますよね。
炭水化物ダイエットの前に、果物を控えた方が良いのでは?という方もいらっしゃるのではないでしょうか?
野菜には有機酸をあまり多く含みませんが、酢(酢酸・リンゴ酸等)や梅干し(クエン酸)でとる事が出来ます。
かつてクエン酸が疲労回復に良いと言われていましたが、今は否定されています。
以前は、筋肉痛の原因は乳酸であるとされ、乳酸を除去するためには1クエン酸が有効とされていました。しかし乳酸は筋肉を使った際の代謝産物ではありますが、疲労を感じさせる物質ではないとされています。さらに、筋肉痛の原因は乳酸ではないというのが今の主流の考え方です。さらにクエン酸の筋肉痛軽減効果も否定されています。そして、運動等の活動量増加によるものでない疲労を感じさせる物質もクエン酸では疲労回復には貢献しません。
何だか、果物の食べる必要性がグーンと低くなってしまいましたね。
 

野菜の中でも緑黄色野菜を食べよう!

国民健康栄養調査(平成24年)の結果では、成人の野菜類摂取量の平均は286.5gであり、健康を維持するために必要とされている350gに達していません。
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ビタミンは勿論の事、食物繊維がとれていないことになり、非常に心配な事態です。
 
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