白内障 Q&A

4. レンズの度数(ピントを合わせる距離)

Q.  9日に白内障の手術を片方しました。もともと近視で遠くの物や人の顔は見えませんでしたが、どんな細かい字も良く見え、長年眼鏡をかけることもなく不便はありませんでした。手術した今は新聞が読めません。1メートル先におけば新聞も読めます。片方は見えますが手術した片方は字が少し小さく見え読めません、

どうも遠視になったようです。今は頭が痛くすぐに疲れ、布団に入って横になっています。買い物に行っても手に取るのではなく遠くから字が読めます。今両方で見えていますが片方を閉じると60センチ以上あけないと字が読めず台所の調味料の細かい文字が読めず、レセプトも見えない状態です。頭が痛むので道が歩けないのと、

字はこれからどのように見えてくるのか心配です。パソコンも離れて見えますが入力が立ってできない、もちろん携帯メールが読めないで困っています。そのうちに調整されるのでしょうか?医師に相談しましたが私には解かりませんと言われました。(64歳 女性)

 

A.  眼内レンズの度数の決定には細心の注意を払います。通常は左右揃えます。今の左右の屈折状態(近視・遠視・乱視)は分かりかねますが、もう一度その度数に関し、主治医にお尋ねになってはいかがでしょうか。


Q.  1月13日に白内障手術を受けましたが、遠方がぼやけて約40センチのところに焦点が合っています。片目に合わせてもらえるものと思っていて、事前相談もないまま!遠くは左目、近くは右目で、カメレオンのようです。テレビを見ても片目がボケる?車の運転も眼鏡を作るまで心配です。多焦点レンズに変えてもらうことが出来るのでしょうか?精神的に落ちつきません。良い方法を教えて下さい。(80才 男性)

A.  まだ1週間なのでレンズの取替えは可能ですが、片眼のみ多焦点眼内レンズはあまりお勧めできません。左右のバランスが崩れる可能性があります。単焦点レンズの度を変えてもらうのもよいのではないでしょうか。 あとは、レーシックで近視を矯正するという方法もあります。


Q.  3/2に右目の白内障手術をしました。強度の近視で左右とも視力は0.01。右目は網膜の中心が傷んでいると言われ、近視の状態に合わせると言う事で、手術をしました。視力は0.4になりましたが、手元は見えなくなっていました。左右のバランスが悪いので、その後すぐに左目の手術をしました。左の視力は0.1になり、手元は見えるようになったのですが、とても目が疲れます。1ヶ月以内だと、レンズの入れ替えが出来ると言う事なのですが、2度も手術する事で目への負担が心配です。手術は右目のレンズを弱くするという事なのですが、眼鏡やコンタクトでは矯正できないものでしょうか?私は出来れば手術したくありません。手術しないのら慣れるしかないのでしょうか?また再手術する際のリスクはどれくらいあるのでしょうか?

A.  白内障手術で装入するレンズは手術前に角膜のカーブや目の奥行きなどの計測から、計算式によって最適なレンズを選択します。ところが平均から離れている方、すなわち高度近視に代表される患者さんは眼内レンズの度数が予測とずれてしまうことがよくあります。今回右目はどちらかというと遠くに、左目は近くにピントが合っていて両目で見ると違和感を感じるということだと思います。これは今までが両目とも近視で度数が同じような状態であったために、まだ頭の方が目の状態に適応していない状態だと思います。どれ程の左右差があるのかによって変わってきますが、年齢的に考えて時間が経てば今の状態に適応できるのではないかと私は思います。まずは眼鏡をかけてみて、それで問題ないようであれば手術をする必要はないと思います。眼鏡をかけてもとても適応できないようであれば、手術も1つの選択肢と思います。眼内手術ですので、感染症などの危険性は初回手術と同じですが、手術手技は単純なので手術そのものが失敗するということはまず無いと思います。


Q.  白内障(右目)の手術をして2ヵ月半ですが外を歩くときには焦点が合わずサングラスなしでは非常に疲れる状態です。近くは眼鏡なしでよくみえます。当初は乱視のせいと考えていたのですがレンズの間違いではないかと思います。レンズの選定については遠くに焦点をあわせるようにとお願いしたのですが、現状は近くに焦点を合わせたレンズのようです。もしレンズが間違っていた場合、再手術は可能でしょうか?

A.  レンズの間違いか、それとも生じうる「誤差」かもしれません。再手術でレンズを交換することも出来ますが、レーシックで行う方が安全のようにも思います。


Q.  83歳の母親。両眼とも白内障があり、矯正視力が左0.3右 1.0。裸眼の視力は両眼とも0.01あるかないかの近視です。左目の手術を勧められ、そのつもりでいますが、以下の2点について質問させていただければと思います。

1)手術する左目に近視を残すにしても、右目とのバランスが悪くなるし、右目の白内障が進行した場合、高齢によるその他の要因により、手術が難しくなる可能性もあるので、手術するなら、今、両眼ともした方がよいと勧められました。60代だったら、まず左目だけをしてはと勧めるとのことでした。まだそれほど進行していない右目も手術することには多少の抵抗がありますが、医師の言うこともわかります。両眼手術は妥当でしょうか。

2)両眼を手術する場合、最低でも1週間は空けるのが一般的だと思っていたのですが、医師に、最近では、翌日あるいは1日おいてもう片方の手術を行うこともかなり一般的になってきていると言われました。確かに、「ガチャ目 」の期間が短縮されるなど、高齢患者にとっても負担軽減のメリットはあるとは思います。ただ、感染は術後4~5 日で起こることもあるようですし、不安は残ります。翌日など短期間で両眼手術を行うことを提案された場合、あえて希望して1週間あけてもらう方がいいのでしょうか。それとも、そこまでする意味はあまりないのでしょうか。 お忙しいところ恐縮ですが、よろしくお願いいたします。

A.  1)83歳という年齢を考えると、右目に全く白内障がないとは考えられません。また、近い将来白内障で視力が低下する可能性が高いと思われます。主治医の先生が言われるように、この機に、少し近視を残したような状態で、両目の手術をされることをお勧めします。お母様に今後を快適に過ごしていただくことを考えると、その方がよいと思います。

2)以前の手術法では1週間空けていました。でも今の進んだ手術では、それほど間隔を空ける必要はないと思います。1日空ければ十分ではないでしょうか。場合によっては両眼同日に行うこともあります。ただし、慎重に考え、1週間空けられることもよろしいかと思いますし、その旨主治医に申し出れば、快くそうしていただけるのではないでしょうか。


Q.  先日左目の白内障手術をして遠くがよく見えるレンズを入れました。検査では1.2見えています。今度右目も手術するよう勧められ、やろうと思っています。同じ遠くが見えるレンズがいいのか、それとも近くが見えるレンズがいいのか迷っています。同じレンズを入れた場合と違うレンズを入れたときの見える感じを教えてください。現在は少し遠近感に違和感を感じています。

A.  モノビジョン法といって多少の度を変えることで、遠近めがね無しで過ごすことも可能です。ただし、あまり差を付け過ぎると疲れや立体視不全を起こす可能性があります。


Q.  左目が白内障で手術をしたいのですが、右目は手術するほど白内障はなく左目は右目視力に合わせて手術することになるため、術後も分厚いメガネのままです。裸眼視力は左右とも0.01ぐらいです。せめてレンズが薄くなるようにならないでしょうか?右目レーシックか白内障手術で眼内レンズを入れて、右目の度数を上げてから左目の手術をやってはどうでしょうか?

A.  難しい問題ですね。年齢から考えてレーシックを行うことはあまりお勧めしません。やはり左眼にあわせて、右眼も白内障手術を行い、近視を軽くすることがよいかもしれません。


Q.  手術は手術をしていない方の目に近い度数のレンズを入れてもらえるものと信頼していました。結果は、遠視と40cm焦点の眼内レンズでした。左右揃えないのは何故か。白内障手術は全部同じでしょうか、疑問に思います。

A.  レンズ度数選択はとても大切なことですが、かかっておられる医院ではそのような説明・相談は無かったのでしょうか? ただし、とくに元の状態が高度な近視の場合、しっかり検査をしても2割弱は狙い通りの屈折状態にならないこともあります。


Q.  3年程前に、左目の白内障手術をしました。現在、右目も白内障にかかったようです。左目は近視のレンズだと思うのですが、近くはボヤけて、遠い所は良く見えます。右目の手術を同じように近視にしてしまうと、新聞や雑誌など見たり、PCなどの作業が出来なくなってしまうのではないかと心配しています。職業はカメラマンなので、カメラを通して見る世界が変わってしまうようで心配です。現在は目のバランスが非常に悪く毎日目が疲れて困っております。何か良いアドバイスはありますでしょうか?宜しくお願い致します。(38才 男性)

A.  難しいご質問です。今どのくらいの近視なのか。左目はどのくらいの裸眼視力なのか、によります。右目をあえて近くにピントを合わせて弱い度数にするモノビジョン法もあります。遠くを左目、近くを右目で見るということです。左右の優位性(利き目が強い)が大きいとうまくいきませんが。このあたり主治医にご相談してみてください。


Q.  二軒の眼科医で異常なしと言われましたが、右目だけがどんどん見えにくくなり屈折異常の手術もできる眼科医に見ていただいて、核白内障と診断され手術を受けることになりました。母が白内障の手術を受けた眼科医には異常なしで不同視による弱視と言われました。見つけにくい白内障なのですか。検査方法は同じように瞳孔を開いて見ていただきました。手術の時に入れるレンズの度数は軽めの近視1D~1.5に合せると言われました。日常生活でなるべく眼鏡を使いたくないと思っていますのがこれくらいでいいのでしょうか。裸眼でよく見える実感がわかないので教えて下さい。

A.  核白内障は水晶体のレンズの周辺から白い濁りが始まる皮質白内障と違って、濁りがほとんど無く、屈折の状態だけが変化する(今回のように近視が進行したり)することがあります。このため初期では発見が難しいことがあります。手術の時に入れるレンズの度数ですが、まず大切なのは両眼のバランスです。今回右目だけを手術されるわけですので左目と度数があまり異なっても見づらくなってしまいます。-1~-1.5Dの近視ですと、裸眼で車の運転が出来るかどうかは微妙なところですが、普段の日常生活には眼鏡無しで過ごせることが多いと思いますが、これも生活スタイルによって全く異なりますので担当医の先生とよく話し合って決められてはいかがでしょうか。


Q.  右目の視力低下があり受診したら核白内障と言われました。もともと近視、乱視があります。2008年9月の時点では右:S-5.75,C-2.0,AX25で、視力は0.8、左:S-4.00,C-2.0,AX165で視力は1.0、現在の矯正視力は右は0.3くらい、左は0.8くらいです。 右目の手術を受けるつもりですが、左目はまだ白濁も少ないといわれ片目の手術になります。私のように乱視があって、片目しか手術しない場合は、術後の眼内レンズはどのように考えたらいいのでしょうか? 最終的には、どのようなメガネが必要になりますか?

A.  通常はバランスをとって、少し近視を残すか、今までどおりの近視の度にすることが多いです。その場合は今までどおり近視のメガネが必要です。手元はメガネをはずせば見えます。この機に、両方の目を手術し、近視を無くすことも場合によってはあります。または多焦点眼内レンズを選択する場合はこれも両眼の手術になります。


Q.  83歳の母親。両眼とも裸眼で0.01あるかないかの近視。右目の白内障が進行し、まずは、右目、続いて左目の手術を受けることにしました(4月16日にこちらで相談させていただきました)。眼内レンズの度数設定についてうかがいたく、再度、メールしています。医師から、手元40cmに合わせる。-2.5Dで、視力でいうと0.1あるかないか程度との説明を受けました。近視を残して手元を見えるようにとは最初から思っていたので、そのまま同意し、そのときは、特にそれ以上の質問をしなかったのですが、以下の点を確認させていただければ幸いです。
1)手元を見えるようにする場合、-2.5Dというのは一般的なのでしょうか。
2)医師は中距離、遠距離に合わせる他の選択肢については、言及しなかったのですが、高齢で、強い近視だと(ちなみに眼軸長は29とのことでした)、必然的に短距離に合わせることになるのでしょうか。

A.  1)手元を見えるようにする場合、-2.5Dというのは一般的なのでしょうか。
⇒40センチの距離ですので、よいと思います。

2)医師は中距離、遠距離に合わせる他の選択肢については、言及しなかったのですが、高齢で、強い近視だと(ちなみに眼軸長は29とのことでした)、必然的に短距離に合わせることになるのでしょうか。
⇒はい、一般にはそうですね。

糖尿病、白内障の原因も活性酸素から起きる

糖尿病、白内障の原因も活性酸素から起きる

糖尿病は、知らないうちに高血糖が何年もつずく。神経がやられ、毛細血管に障害がおこり、手足

がしびれる。

定年になったり、管理職になると、通勤にも歩くのが減り筋肉不足になるが、

酸素不足な生活がつ図いている。

血管には栄養素と酸素が同時におくられるが、食べても、運動不足で酸素が手足までは、足りな

い。

http://www.sod-jp.com/page1/sikkanbetu/14/14-1.htm より~

白内障の原因も活性酸素①
小原清隆・獨協医科大学越谷病院:けんこう150(全日本健康自然食品協会)から

  長寿の双子姉妹で知られる「きんさんとぎんさん」が二人とも100歳過ぎてから白内障の手術をうけ、「ご飯つぶが見える」「青空がきれいに見える」と大感激をしているシーンをTVで見た方も多いと思います。
カメラでいうとレンズにあたる水晶体が白く濁ってしまうのが白内障で、くもりガラスを通して物を見るようになってしまいます。白内障は老化に伴い誰でもある程度進行しますが、糖尿病を患うと急速に悪くなることが知られています白内障の原因として知られてきたのは、最近万病のもととして悪名が高くなってきた活性酸素です。水晶体の成分は水分が7、蛋白質が3の割合になっていますが、白濁りするのはこの蛋白質で出来た水晶体繊維が活性酸素により酸化されて病的に凝集してしまうからです
この酸化による白濁りは、透明な生卵をゆでると白く変性してしまい、決してもとの透明にはもどらないように、不可逆的変化だといわれています。

白内障は活性酸素による水晶体の濁り

■ 水晶体の白濁りは誰でも加齢で進行します
白内障とは、目の水晶体(カメラのレンズの部分)に白い濁りを生じた状態をいいます。水晶体の白濁は誰でも年をとるに従って進行しますが、白濁する位置によって様々なタイプがあります。水晶体が透明なのは、そこに血管などがなく、水晶体繊維といわれるものが整然と規則的に並んでいるからです。
 
■ 水晶体の活性酸素による酸化で白内障に…
この水晶体線維は蛋白質でできているのですが、酸化されるとお互いの間隔がズレたり、よじれたりすることがあるわけです。そうすると透明度が下がります。また、様々な汚れが生じても、その出口がないので、水晶体線維に汚れが付着したりします。これらも水晶体が白濁する原因だと考えられます。特に、水晶体の蛋白質の酸化が原因というこになると、活性酸素が犯人と考えないわけにはいかなくなります
 
■ 紫外線が水晶体通過し、活性酸素を作る
眼は光が通るところですから、紫外線も水晶を通過します。その時、OHラジカルというタイプの活性酸素を作るように作用します。また「スーパーオキドアニオンラジカル」や「過酸化水素」といわれる活性酸素も様々な物質代謝の過程で出来てしまうのです。
中でも、水晶体線維の蛋白質を変化をさせたり、生体膜を壊す力は、OHラジカルという活性酸素が一番強いといわれていますこてらが悪さをする過程で脂質に働きかけて、様々なタイプの過酸化脂質を生ぜさせ、これがまた白濁の原因になるのです
 
 
活性酸素のスカベンジング(消去)

■ 健康を考えれば活性酸素消去物質が必要
全身の健康を考えるとき、毎日の営みの中で、必然的に過剰に生じてしまう活性酸素の量に見合った、活性酸素除去物質があれば、受ける障害を最小限にすることができるといわれています。眼の場合も根本的には同じです。水晶体に酸化を招く活性酸素をつくるものとそれらを消去する物質があります。
 
■ 活性酸素を消去する代表的酵素がSOD
消去してくれることをスカベンジングと言いますが、活性酸素を消去してくれる代表的なものが、SOD(スーパーオキシドディスムターゼ)という酵素です。この他グルタチオンぺルオキシダーゼとかカタラーゼという酵素もあります。これらが活性酸素の量に見合った分だけ作られるならば、スカベンジングがスムーズになされるので障害は最小限で済みます。また、酵素以外にもEとかCとかいう抗酸化力のあるビタミンも酸化を防ぐ方に働いてくれます
 
 
白内障と加齢・糖尿病の関連

■ 加齢でSODのスカベンジング力は低下
一般には老化に従って、活性酸素を消去するだけのスカベンジングは起きにくくなります。但し、白内障でみる限り、例えばSODの活性などは、単に老化にともなう白内障よりも糖尿病の人の白内障の方が活性が低いのです。
 
■ 糖尿病でもスカベンジング力は低下
SODそのものは相当あっても、糖尿病の人の血液や体液中に多い糖の分子が、その人のSOD酵素に物理的にからみつき、その働きを妨害するので、SODとしての活性が落ちてしまい、充分なスカベンジングができなくなってしまうのです。これは、グルタチオンぺルオキシダーゼにしろ、カタラーゼにしろ事情は似たようなものです。
 
■ 水晶体中の過酸化脂質が白内障を起こす
水晶体の真ん中の核が濁るタイプの白内障では、過酸化脂質が特に多いこともわかりました。これは血中コレステロールで、悪玉といわれる低比重のLDLが水晶体の中にも入ってきてしまうことが関係していることがわかりました。
従来は、LDLなんかは水晶体に入らないと思われてきたのですが、糖尿病になると糖がLDLにもからみつき変形させて、入れるようにしてしまいます。このLDLが活性酸素により酸化されて過酸化脂質になると、これはフリーラジカルですから、それ自身強い酸化力をもつようになり、水晶体線維をいためつけて白濁させるのです。
 
 
老人性白内障でもポイントは水晶体の酸化

■ ホルモン異常や耐糖力低下が大きく影響
老人性白内障は、比較的早期になる人もいます。この原因は、単に年をとるからというのではなく、病的加齢といいますか、ホルモンの異常、耐糖力の低下ということが大きく影響しています。
 
■ 女性では閉経期のエストロゲンの減少と共に白内障が進む
女性でいいますと閉経期、エストロゲンが目立って減る頃、白内障は結構すすみます。エストロゲン自体に抗酸化力があるということもあり、骨粗鬆症の進行にともなって、水晶体にカルシウムが入ってくるということも白濁をすすめるのです。
 
■ 血糖値が上がりやすく耐糖力が低い人は白内障になりやすい
耐糖力が低い人は血糖値が高いわけですが、こういう人は白内障の手術のとき、水晶体周辺の水のような体液の糖分を計ってみると、結構あります。だから、糖尿病がなくても血糖値が上がりやすい人は、白内障になりやすいのです。結局は、老人性白内障でもポイントは酸化。ただ、おだやかに進行するだけです。
 
 

紫外線やOA機器の電磁波に注意


■ 屋外で長時間紫外線の暴露で白内障に!
春スキーなんか、天気がいいと眼をやられる人が結構います。あれも紫外線です。紫外線にさらされると水晶体の中でも活性酸素が産生されるから、線維の配列が乱れたり、量が増えたりして白濁します。だから、若い時に屋外で毎日5時間以上も日光を浴びていた人は、年をとると白内障になりやすいのです。
 
■ 電磁波は水晶体表面をデコボコにする?
テレビやOA機器のCRT画面から飛んでくる電磁波と白内障の関係については、直接実験をやっていないのでわからないですけど、そういうものに長時間眼が釘づけになっていると、水晶体の表面が大雑把にいうデコボコになるような異常をみせる人がいます。やはり酸化の進行と何らかの関係があるのではないかと思いますが…

 

老人性白内障の実態
医学大辞典(南山堂)から

●一般になんら原因なく40才を過ぎる頃から、いつとはなしに水晶体が次第に混濁してくるものをいいます。

●40才で約10%、50才代では約25%、60才代では約50%に老人性白内障がみられるそうです。
●最初は一眼性ですが、早晩、両眼性となる。進行速度は個人差が強く、3~4ヵ月で全く白濁する人もあり、7~8年全く進行しないものもあります。進行は一般にきわめて緩徐ですが、ある時期に達して急激に進行する場合があります。
●自覚症状の主体は視力障害で、この視力障害と水晶体混濁は必ずしも平行せず、むしろ混濁の位置や大きさに関係します。羞明、単眼複視、眼性疲労などを訴えることもあります。
●他覚症状としては、水晶体の混濁ですが、その臨床症状によって、発熱⇒未熟⇒成熟⇒過熱の4期に区分されます。