糖質制限食でクレアチン値が改善と嬉しいご報告頂きました

9月の尿検査で下がるのが困難なクレアチニンが2.09。主治医も驚いていました。11月の検査では1.88 驚きでした。診断は進行性の悪性高血圧でした。若い頃から高血圧ではありましたが、最近は200から何をしても下がらなかった血圧が、現在135 体重も86kgから70kgとなりました。なぜ、クレアチニンが下がるのかが不思議でした。
当初は、主治医(腎臓専門医)からこれ以上 数値が増えるのを防ぐしかないと言われていただけに。今回 江部先生の「主食を抜けば糖尿病はよくなる」を購入し、読ませていただきました。
私は、先生の糖質制限に出会う6年前から、自己流の糖質制限をしてきました。今回、糖質制限の教本を手にし、自分のやってきたことが不完全ながら間違いでなかったことを実感できました。健康診断では昨年のa1cが5.4、今年秋は4.4でした。
素人の結論ですが、クレアチニンが5ヶ月で0.67下がったのは、糖質制限が内臓に大きな影響を与えているかと思っています。糖質制限は、内臓強化とくに腎臓に自然快復力も与えているすごい療法なのではと感じています。
 
 


 
 
今、江部康二先生からのご命令で、「糖質制限食でダイエットした場合、筋肉量は保てるのか」という実験をしています。
で、被験者に名乗りをあげてくれた、かつてはうら若き乙女2名、実験開始から一週間になりますが、ふたりとも本人がビックリするくらい体重が落ちています。
有り体に言いますと、二人ともいわゆる「アラフォー」世代で、典型的な「気分は二十代、脂肪は40代」「痩せたいけれど努力は惜しむ」タイプです(笑)
一つ年を重ねると共に落ちにくくなっている腰回りの脂肪を、何とかしたいと思いながらも目の前のケーキ食べちゃう感じですね。
加齢と共にじわじわ増える脂肪って結構落ちにくく、本人達も諦めてケーキ食べてたのですが、糖質制限で「すこーん」と落ちたことで、さらにモチベーションが上がったみたいです。
それにしても。
目の前で体重測るわ、写真も撮っても大丈夫だわで、全く“オトコ”として見られてないきがした、あらてつです。
まあ、いいんですけどね。
話は変わって、糖質制限食でクレアチニンの値が改善したとの嬉しいご報告を、たこ焼き頭さんから頂きました。

 

『10年前に糖尿病になり、今年8月に足が過去にないほどむくみ検査しました。クレアチニンが2.55でした。制限食と降血圧剤や利尿剤の始まり。
9月の尿検査で下がるのが困難なクレアチニンが2.09。主治医も驚いていました。11月の検査では1.88 驚きでした。診断は進行性の悪性高血圧でした。若い頃から高血圧ではありましたが、最近は200から何をしても下がらなかった血圧が、現在135 体重も86kgから70kgとなりました。なぜ、クレアチニンが下がるのかが不思議でした。
当初は、主治医(腎臓専門医)からこれ以上 数値が増えるのを防ぐしかないと言われていただけに。今回 江部先生の「主食を抜けば糖尿病はよくなる」を購入し、読ませていただきました。
私は、先生の糖質制限に出会う6年前から、自己流の糖質制限をしてきました。今回、糖質制限の教本を手にし、自分のやってきたことが不完全ながら間違いでなかったことを実感できました。健康診断では昨年のa1cが5.4、今年秋は4.4でした。
素人の結論ですが、クレアチニンが5ヶ月で0.67下がったのは、糖質制限が内臓に大きな影響を与えているかと思っています。糖質制限は、内臓強化とくに腎臓に自然快復力も与えているすごい療法なのではと感じています。
現在、タンパク質は制限通りで、それ以外の部分で a1cをあげないようにしています。とりあえず報告です。』
 
たこ焼き頭さん、コメント&とても嬉しいご報告、ありがとうございました。
また、クレアチニン値及び高血圧の改善、並びに体重の減少、本当におめでとうございます。
糖質制限食の面目躍如といったところでしょうか。
で、腎障害ですが、主治医の方が仰った通り、現在の西洋医学では薬で進行を遅らせる程度の治療しかできず、行き着く先は人工透析です。
それが、クレアチニン値
9月の検査で2.09→11月の検査で1.88
と見事な改善!
恐らく、糖質制限食なら食後の高血糖が起こらず血管にダメージを与えないので、腎臓の血管の修復が追いついたのではないかなと思います。
あくまでもシロート考えですが。
この「糖質制限食による腎症の改善」について、江部康二先生がブログに書いておられたので、以下、抜粋させて頂きますね。
たこ焼き頭さん、これからも美味しく楽しく糖質制限食を続けられて、更なる改善を目指してくださいね。


糖尿病腎症と糖質制限食   2011年07月04日 (月)
こんばんは。
2010年12月の統計で、日本で慢性透析療法を実施している患者数は297,126人で、前年度より6,465人増加しています。
基本的に統計を取り始めて以来増え続けていますが、伸びは鈍化しています。
例えば、2010年の導入患者は37,532人で前年度より34人減少して、一応歯止めがかかってきています。
末期腎不全で透析導入にいたる原因疾患の1位は糖尿病腎症で、2010年度は16,271名で43.5%を占めています。
糖尿病腎症が一旦始まれば、じり貧で進行するのが、現在の西洋医学の常識的認識です。
特に顕性蛋白尿が出現する第3期以降は、既に不可逆病変と考えられています。
ACE阻害薬、または、アンジオテンシン受容体拮抗薬(ARB)の投与により、微量アルブミン尿(第2期、早期腎症)が改善したという報告はあります。
また糖質制限食による血糖コントロールの改善で、薬物なしで微量アルブミン(第2期、早期腎症)が正常化した人は、私の患者さんでも何人かおられます。
さて、腎症第3期Aまでは、糖質制限食が可能と過去のブログで述べたのは、所謂EBMに基づくものではありません。
ただ、ご自身が1型糖尿病の米国のバーンスタイン医師は、小児期12才に1型糖尿病を発症され、以後インスリンを打ち続けておられます。
バーンスタイン医師は「バーンスタイン医師の糖尿病の解決」(メディカルトリビューン)の著者です。
バーンスタイン氏は、35才で顕性腎症前期(第3期A)となった頃、SMBGで血糖自己測定をしながら食事療法を研究し、徹底した糖質制限食を開始しました。
尿中微量アルブミンの増加する「早期腎症期、第2期」より進行した、蛋白尿が出現する段階の「顕性腎症前期、第3期A」から、糖質制限食で回復しタンパク尿が消失します。
45才で医学部に入学、49才で医師になり、糖尿病を徹底的に研究しました。以後、現在まで多数の糖尿病患者を診察し続けています。
2011年、77才現在、糖尿病合併症もなく、現役医師としてお元気にお過ごしです。
バーンスタイン医師の場合、HbA1c5%くらいでキープしておられると思います。
個人差も当然あるし、糖質制限食のコントロール・スタディなどはありません。従って、糖質制限食で尿中微量アルブミンや顕性腎症前期(第3期A)までなら、必ず改善すると断定したり保証することは当然できません。
ただ、糖質制限食でHbA1c:5.8%未満くらいまでコントロールすれば、バーンスタイン先生のような経過をたどる可能性もありえると思います。
ACCORD研究(2008年)と2010年2月のランセットの研究報告で、糖質を摂取して、薬物療法でHbA1cを厳格にコントロールすれば、総死亡率がかえって上昇することが示唆されました。
糖質を摂取することによる食後高血糖、そして過剰な薬物治療による低血糖、これらの繰り返しによる血糖値の乱高下が、死亡率上昇の主たる要因と思います。
糖質を摂取しながらインスリンなどでHbA1cをコントロールしても、食後高血糖を防ぐことは困難で、糖尿病腎症の進行は防ぎがたいと思います。
このように考察してみると、糖質制限食だけが食後高血糖を生じないし、薬物の使用もなく低血糖も生じないので、糖尿病腎症の進行を防ぎ、また総死亡率も減らす可能性をもっていることがわかります。
血糖コントロールが良くないと、糖尿病腎症第2期くらいから高血圧を合併してきます。そして高血圧が糖尿病腎症の進行に大きく関わっています。
患者さんへの説明は、結構難しいですが、
①「血糖コントロールが悪ければ、糖尿病腎症は転がるように進行する。」
微量アルブミン尿→第3期A→第3期B→腎不全→透析
ということをまず説明します。
そして、
②「糖質制限食で血糖コントロールが良くなれば、100%とは言えないが進行が防げる可能性がある。」
と説明します。
第3期A(タンパク尿1g/日未満)の段階までは、
<高タンパク食による蛋白尿へのリスク>と<食後高血糖による蛋白尿へのリスク>を天秤にかける
という言い方もできます。
このような臨床試験はないので、結論は出ませんが・・・。
ただ、第3期A(タンパク尿1g/日未満)の段階までは兎も角として、第3期Bの段階(タンパク尿1g/日以上)の段階になると、糖質制限食でも治療に難渋します。
ともあれ、できるだけ早い段階で糖尿病腎症を発見し、糖質制限食実践で血糖コントロールを良好に保つことが、現時点で最善の道と考えられます。
糖尿人は、3ヶ月~半年に1回、尿中微量アルブミンを検査して、糖尿病腎症の早期発見に努めて下さいね。
江部康二

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腎臓病の7割は進行が止まる ふくらはぎ・足裏・脊髄の運動、刺激

腎臓の糸球体の血液ろ過機能が低下する
腎臓病の人のクレアチニン値は下がらない、というのが世間の常識です。しかし、私たちのクリニックでは、近年、急増中の慢性腎臓病の治療で顕著な成果を上げており、患者さんの多くにクレアチニン値の低下が見られます。
クレアチニン値とは、腎臓病の進行度を示す指標です。クレアチニンは、アミノ酸(たんぱく質の構成成分)が筋肉でエネルギーとして燃焼されたあとに生じる老廃物ですが、本来は腎臓の糸球体(血液をろ過して老廃物を取り除く毛細血管の塊)でろ過されて尿中に排出されます。ところが、糸球体が衰えるとクレアチニンをろ過しきれなくなり、血液中のクレアチニン値が上昇してしまうのです。
実は、2008年からeGFR(クレアチニン値を基準にして年齢と性別を考慮して計算された糸球体ろ過量の換算値)という検査値が腎臓病の指標になりました。しかし、患者さんの多くは、その前からクレアチニン値で腎臓病の改善度を測っているため、私たちは主にクレアチニン値を指標にしています。
ふくらはぎ・足裏・脊髄を微弱電流で刺激する
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糖尿性腎症 腎機能 回復

「ニューイングランドジャーナル」の論文とは?
論文の題名は「膵臓移植後、糖尿病性腎症は改善する」と言います。
その内容は、
 
イタリア人医師とアメリカ人医師が協力して、
かなり進行した糖尿性腎症の患者さん(すべて1型の糖尿病)8名に対して、
膵臓(すいぞう)移植を行い、5年、10年後に腎生検を行って
腎病変、腎機能について診たものです。
その結果に世界の医療関係者が目を見張りました。
すべての症例において膵臓移植をして、血糖値が正常となった後、
5年後の生検では腎病変の進行が止まっており、
10年後の生検においては、ある程度の回復が診られたのです!!

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